2馬力ゴムボートの世界へようこそ!免許不要で手軽に始められるこの釣りは、自分だけのポイントで大物を狙える最高の趣味です。
しかし、いざ始めようとするとこんな悩みが出てきませんか?
- 「ボートとエンジン以外に、結局何が必要なの?」
- 「予算30万って聞いたけど、本当にそれで足りる?」
- 「格安メーカーのセットを買っても後悔しないかな……」
ネットには情報が溢れていますが、実は「本体価格だけ見て、実戦に必要な装備を計算に入れていない」ケースが非常に多いのが現実です。
この記事では、2026年最新の相場をもとに、現役店員である私が「本当に必要な初期費用」をユーザー別に詳しく解説します。
1人でのんびり釣りたい「ソロ派」、家族や友人と楽しみたい「複数人派」、そして将来の馬力アップも見据えた「ステップアップ派」まで。それぞれのスタイルに合わせた「失敗しない見積もり」を、現場のプロ視点でガッツリとお伝えします。
【2026年最新】2馬力ボート開始費用の目安
結論から言うと、安全・快適に釣りを始めるための最低予算は「42万円〜」です。
- ボート・エンジン・ドーリー一式:約31万円〜
- 命を守る安全装備・魚探・メンテ用品:約11万円〜
ネット上では「30万円で足りる」という声もありますが、それは命を守る装備や、現場で必須となるアイテムを削った場合の数字です。現役店員かつ15年無事故の視点で、なぜ「42万円」が必要なのか、その本気の内訳を詳しく解説します。
1. 導入:15年無事故の男が語る、道具選びの「本質」

この釣りは免許不要で手軽に始められるのが最大の魅力ですが、実は知る人ぞ知る「無法地帯」でもあります。
法律でガチガチに装備が決められているわけではありません。だからといって「何でもいい」わけではないのです。私は釣具店で働きながら、自身も2馬力ボートで15年間、一度も大きな事故を起こさずに海に出てきました。
その経験から断言できるのは、「最初にかけるべき予算の優先順位」を間違えると、後で取り返しのつかない後悔をするということです。
今回は、2026年の最新相場をもとに、私が店員として、そして一人のボーターとして「これだけは揃えてほしい」という本物の見積もりを公開します。
2. 【絶対必須】忘れたら釣行中止!命を守る基本5点セット
「法律があるから」ではなく「生きて帰るため」に、絶対に削ってはいけないアイテムです。
- ゴムボート本体(2馬力対応モデル):2馬力での走行バランスがしっかり設計されたモデルを選んでください。
- 船外機(エンジン):自分の命を預ける心臓部です。信頼できる日本メーカー製を強く推奨します。
- オール:これ、意外と軽視されますが生命線です。動力トラブル時に自力で岸に戻るための唯一の手段となります。普通はボートに付属しています。
- ライフジャケット:万が一の落水時に命を繋ぐ、最も基本的な装備です。
- 安全フラッグ:視点の低いミニボートが、他船から自分を見つけてもらうための唯一の手段です。
3. 【実質必須】「釣り」と「維持」を成立させる推奨オプション

基本の5点セットで「浮かぶ」ことはできますが、実際に「釣り」として成立させ、安全かつ快適に楽しむためには以下の装備が実質的に必要となります。
もちろん竿やリールやクーラーBOXなど釣り道具も必要ではありますが、この辺はすでにある程度揃っている前提で話を進めますので今回の記事では挙げません!
● ドーリー(運搬用タイヤ)
「砂浜だけでしょ?」と思われがちですが、スロープから出す場合でも必須です。複数人で運べるなら別ですが、1人の場合はこれがないと重いボートと荷物を何度も往復して海岸まで運ぶことになり、釣りを始める前に体力を使い果たしてしまいます。単独釣行なら実質的に「これがないと始まらない」装備です。既製品でも自作でもどちらでも良いですが何かしらは必要です。
● 魚群探知機(GPS機能含む)
海中の地形や魚影を知るための「目」ですが、ここで重要なのはGPS機能は手段を問わず必須だということです。魚探自体にGPSが内蔵されているモデルがベストですが、安価な魚探を使う場合は、スマホの海図アプリ(ニューペックスマート等)をGPS代わりに必ず併用してください。自分の位置を見失わないことが安全の第一歩です。私の場合は安価なGPSなし魚探にスマホ(GPS)をあわせる感じでやってます。
● アンカー
狙ったポイントに留まって釣るために必要です。パラシュートタイプ(シーアンカー)なら投入も回収も楽に行えます。
● ガソリン携行缶(予備燃料)
2馬力エンジンの内部タンクは1L程度で、これだけでも約1時間は連続航行できます。思ったより走るな、という印象を持つかもしれませんが、万が一海の上で予備がなくなれば「地獄の手漕ぎ」で帰る羽目になります。消防法に適合した、1L〜多くても5L程度の携行缶を積んでおけば十分です。
● ロッドホルダー
狭い船内で竿を安全に置く場所です。移動中に竿を海へ落としてしまうリスクを考えれば、これも必須に近いアイテムと言えます。自作でも何でも良いので何かは要ります!
● エンジンスタンド
メンテナンスを全てショップに丸投げする人なら不要ですが、2馬力ボートを楽しむ方の多くは自分で塩抜きや整備をすることになるはずです。自宅での保管や洗浄には、専用のスタンドが欠かせません。
● 電動ポンプ
基本ゴムボート本体に手動のフットポンプが付いてきますが、電動ポンプもあると準備の手間が楽になります。私自身は電動は騒音問題の温床になるため電動の使用は推奨しておりませんが、多くの方は電動ポンプもお買い求めになります。
4. 【ユーザー別】2026年仮想見積もりと最適解(ボート本体編)
「軽自動車だから、小さいボートしか載らない」と諦める必要はありません。ゴムボートなら畳んでしまえば、軽自動車の車内でも大型モデルを十分に積載できます。
大切なのは「車のサイズ」ではなく、「誰と、どう釣りたいか」というスタイルで選ぶことです。2026年の最新相場をもとに、代表的なモデルを挙げて比較してみましょう。
※価格はメーカー定価ではなく、現在の「実売価格・相場感」で表記しています。
① 「1人で自由に」ソロ・ミニマリスト派
準備・片付けの速さを最優先し、機動力で釣果を稼ぐスタイルです。サイズは2m中盤〜後半(3m以内)が取り回しやすくベストです。
- 【信頼性重視:CSM製】アキレス LF-260RU
- 特徴:私が15年の経験を経て現在愛用しているモデルです。一般的なゴムボート素材であるPVCよりも圧倒的に紫外線や経年劣化に強い「CSM素材」を採用しており、10年以上使い倒せる耐久性があります。
- 実売価格の相場感:約21万円前後
- 【手軽さ重視:PVC製】ジョイクラフト ラ・ポッシュ260など
- 特徴:非常に軽量で、1人での運搬や準備が劇的に楽なモデルです。PVC素材のため安価に始められますが、素材の寿命(5年前後〜)を理解して選ぶ必要があります。
- 実売価格の相場感:約15万円前後 [cite: 2026-01-16]
② 「2人以上・家族で」安定感重視の複数人派
友人や子供を乗せるなら、船内の広さと安定性が不可欠です。2人なら「3m前後(2.8m〜3.3m)」のサイズが、安心感の面でも強く推奨されます。
- 【信頼性重視:CSM製】アキレス LF-297WB
- 特徴:このクラスで最も売れているベストセラーモデルです。CSM素材の安心感に加え、複数人での荷物積載にも余裕がある広さが魅力です。
- 実売価格の相場感:約22万円前後〜
- 【性能・選択肢重視:PVC製】ジョイクラフト レッドキャップ310など
- 特徴:こちらも非常に人気が高いPVCモデル。PVCならではの軽さと、3mクラスの広さ・走破性を両立しており、扱いやすさに定評があります。
- 実売価格の相場感:約20万円前後〜
③ 「将来は馬力アップも!」ステップアップ派
「今は2馬力だけど、いずれ船舶免許を取って5〜6馬力に上げたい」と考えているなら、最初から高剛性なボートを選んでおくのが近道です。
- 【実例:CSM製】アキレス ECB-310IB
- 特徴:6馬力程度まで対応可能な、非常に剛性の高いCSMモデルです。将来のパワーアップを見据えた強固なトランサムを備えており、長く付き合える一艇です。
- 実売価格の相場感:約33万円前後〜
- 【実例:PVC製】ジョイクラフト オレンジペコ305
- 特徴:PVCながら非常に高い剛性と走行性能を誇る人気モデルです。6馬力クラスまで搭載可能で、2馬力運用でもその安定感の恩恵を大きく受けられます。
- 実売価格の相場感:約25万円前後〜
④ 「まずは安く試したい」予算重視のエントリー派
「自分に合うか分からないから、まずは低予算で」という方は、以下の選択肢を検討しましょう。
- 安価なメーカー(AFボートなど)の活用
- 特徴:大手メーカーに比べ、初期費用を大幅に抑えて新品を導入できるのが最大のメリットです。
- 実売価格の相場感:約10万円〜15万円前後
- 中古市場(オークション・フリマサイト等)の活用
- 特徴:運が良ければ数万円程度から見つかることもあり、最も安く始められる可能性があります。
- 注意点:ただし、中古購入は専門知識が必要で難易度が高めです。単なる空気漏れの有無だけでなく、過去の修理履歴の形跡や、使用年数による接着剤の劣化具合(剥がれの前兆)を見極める必要があります。店員としては、現物確認ができないネット購入は慎重になるべきだと考えています。どうしても気になる方は宝くじを買うつもりでポチってみましょう!
5. 有名ブランド vs 格安メーカー:エンジンの「信頼性」が命を分ける

ボート選び以上に慎重になってほしいのが、船外機(エンジン)選びです。なぜなら、海上でエンジンが止まることは、単に「釣りができなくなる」だけでなく、自力で岸まで戻らなければならない「地獄の手漕ぎ」に直結するからです。
店員として、そしてベテランボーターとして、私は国産の有名ブランドを強く推奨します。
① 安心と信頼の「国内主要ブランド」
現在、2馬力ボート用エンジンで流通量が多く、情報やパーツが手に入りやすい代表的なメーカーは「ホンダ」と「トーハツ」です。この2社はユーザーが多く、万が一の際も相談できるショップが多いため、非常に安心感があります。
- ホンダ(BF2DH):メンテナンス性重視
- 特徴:唯一の「空冷式」エンジンです。使用後にエンジンの内部を真水で洗う(フラッシング)必要がなく、使用後のメンテナンスが楽で何より軽量な点が便利といえます。初心者からベテランまで支持される、完成度の高いモデルで2馬力船外機業界では半数以上の圧倒的なシェアです。
- 実売価格の相場感:約12万円前後〜
- トーハツ(MFS2C):静粛性とパワー重視
- 特徴:こちらは「水冷式」エンジンで、ホンダに比べて排気音が静かです。圧倒的な排気量でパワー感も安定しており、本格仕様の船外機で釣行を楽しみたい方に多く選ばれています。
- 実売価格の相場感:約11万円前後〜
② 店員が「格安の無名ブランド」を勧めない理由
ネット通販などでは国産の半額以下で買える格安エンジンも見かけますが、以下のリスクを覚悟する必要があります。
- 初期不良と故障率の高さ:命を預ける海の上で突然止まるリスクが、国産に比べて格段に高いです。
- 修理ができない:多くのショップや修理店では、部品の供給がない無名メーカーの修理は受け付けてもらえません。故障=買い替え(使い捨て)になる可能性が非常に高いです。
- リセールバリューの低さ:国産ブランドは中古でも安定した価格で売れますが、格安メーカーは買い手がつかないことがほとんどです。
結果として、最初に数万円を惜しんで格安モデルを買うよりも、信頼できる国内ブランドを選んでおく方が、維持費や買い替え時のコストを含めても「安く済む」ことが非常に多いのです。ただし私も通った道ですが、中華製などの格安エンジンは機構もシンプルでバラしやすいため船外機の理解を深めるためのおもちゃとして遊んでみるのは大いにアリです。いい勉強代になるものと思います。
6. 【詳細比較】2026年スタイル別・項目別総額見積もり一覧、安くても40万円前半〜!
船外機は、私が店員としても最もおすすめしているシェアNo.1の「ホンダ2馬力(空冷)」を基準に算出しています。
| 見積もり項目 | ①ソロ・ミニマリスト派 | ②複数人・ファミリー派 | ③ステップアップ派 | |||
|---|---|---|---|---|---|---|
| アキレス | ジョイ | アキレス | ジョイ | アキレス | ジョイ | |
| ボート本体 | 21.0万円 | 15.0万円 | 22.0万円 | 20.0万円 | 33.0万円 | 25.0万円 |
| 船外機 (ホンダ) | 12.0万円 | 12.0万円 | 12.0万円 | 12.0万円 | 12.0万円 | 12.0万円 |
| ドーリー | 4.0万円 | 4.0万円 | 4.0万円 | 4.0万円 | 4.0万円 | 4.0万円 |
| 魚群探知機 | 5.0万円 | 5.0万円 | 5.0万円 | 5.0万円 | 5.0万円 | 5.0万円 |
| アンカー | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 |
| ガソリン携行缶 | 0.2万円 | 0.2万円 | 0.2万円 | 0.2万円 | 0.2万円 | 0.2万円 |
| ライフジャケット | 1.7万円 | 1.7万円 | 1.7万円 | 1.7万円 | 1.7万円 | 1.7万円 |
| 安全フラッグ | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 |
| ロッドホルダー | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 |
| エンジンスタンド | 0.7万円 | 0.7万円 | 0.7万円 | 0.7万円 | 0.7万円 | 0.7万円 |
| 電動ポンプ | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 | 1.0万円 |
| 単品合計金額 | 48.6万円 | 42.6万円 | 49.6万円 | 47.6万円 | 60.6万円 | 52.6万円 |
こちらの表をベースにして、自作できるものや既にあるものなどは各自消し込みしてみてください。ぶっちゃけボート以外は全部同じ金額なので、ボート本体の価格差しかない感じです。
お得に揃えるためのポイント
1. セットプランならさらに安くなる!
上記の表はあえて「単品積み上げ」の価格で出していますが、実際のショップではボートとエンジン、さらにドーリーなどが最初からセットになったパッケージ販売が主流です。
セットで購入すれば、この単品合計金額からさらに約1.5万円〜3万円ほど安く抑えられるケースが多いです。浮いた予算で、命を守るライフジャケットを新調したり、少し良い釣り具を揃えたりすることも可能ですね。
2. 船外機をトーハツにすると「−1万円」
今回の見積もりはホンダのエンジンで計算していますが、トーハツ製(水冷)のセットを選べば、総額からさらに1万円ほど安くなるのが一般的です。静粛性やパワーを重視するなら、トーハツも非常に有力な選択肢になります。
7. まとめ:最高の道具に、最高の「知識」という装備を添えて
道具選びの迷いは晴れましたか?
2馬力ゴムボート釣りは、道具を揃えて終わりではありません。むしろ、道具という「ハード」を手に入れた後に、それをどう安全に使いこなし、広大な海でどうやって魚を見つけ出すかという「ソフト(知識)」こそが、あなたの釣行の質を左右します。
15年無事故でこの釣りを続けてきた私から言えるのは、何十万円もする道具を一番輝かせてくれるのは、数千円の知識への投資だということです。
今回ご紹介した具体的なアイテムはもちろん、それ以外にも私が15年かけて厳選してきた様々な装備や便利グッズ、活用しているアプリなどは、以下の「装備・アプリリスト」に詳しくまとめています。随時更新しているので、ぜひチェックしてみてください。
あなたの2馬力ボートライフが、最高に楽しく、そして何より安全なものになることを心から願っています!

