2馬力船外機にS足専用スタンドは必要?実際に使って分かったメリット・デメリット

役立つ情報

2馬力船外機を使っていると、保管やメンテナンスのために必須となるのが「船外機スタンド」です。

私自身も普段から船外機スタンドを使っていて、船外機の保管はもちろん、オイル交換などのメンテナンスにも活用しています。

ただ、これまで使っていたのはL足にも対応できる一般的な高さの船外機スタンド。

もちろんS足の2馬力船外機でも問題なく使えるので、これまでは特に不満を感じていませんでした。

そんな中、今回使ってみたのがHANT(ハント)の「Sシャフト専用 船外機スタンド」です。

名前の通りS足に特化した船外機スタンドで、普段使っているL足対応スタンドと比較すると高さが20cm弱も低くなっています。

最初は「S足も普通のスタンドに載せられるのに、わざわざS足専用にする意味があるのか?」とも思いましたが、実際に使ってみると、この低さが活きる場面がいくつもありました。

特に印象的だったのが、船外機の載せ降ろしや取り回し、バケツを使ったフラッシング、そして現地へ持って行って使う際の運搬性です。

一方で、低ければ何でも使いやすくなるわけではありません。自宅でじっくりメンテナンスするだけなら、むしろ背の高いスタンドの方が作業しやすいと感じる部分もありました。

この記事では、実際にホンダとトーハツの2馬力船外機を載せて使いながら、一般的なL足対応スタンドとの違いや、S足専用スタンドのメリット・デメリットを詳しく紹介していきます。

HANT「Sシャフト専用 船外機スタンド」とは?

今回使用したのは、HANT(ハント)のSシャフト専用船外機スタンドです。

「Sシャフト専用」と聞くと2馬力専用品のようにも感じますが、実際には2馬力専用ではありません。

4ストローク船外機なら8馬力以下、2ストローク船外機なら15馬力以下まで対応しており、Sシャフトの小型船外機を幅広く載せられるスタンドです。

対応シャフトSシャフト専用
対応馬力(4スト)8馬力以下
対応馬力(2スト)15馬力以下
対応メーカーヤマハ・ホンダ・スズキ・トーハツ・マーキュリー
展開サイズ高さ94×幅53×奥行60cm
トランサム高さ73cm
トランサムボード高さ10.5×幅36.5×厚さ3.6cm
タイヤ幅7.6×直径20cm
ホイールPUフォームホイール
本体重量約6.9kg
その他折り畳み可能

今回私が実際に使用したのは2馬力船外機ですが、スタンド自体はさらに高馬力の船外機にも対応しています。

また、見た目で特徴的なのがかなり太めのタイヤです。

タイヤは直径20cm、幅7.6cmあり、一般的な船外機スタンドに付いている細いタイヤとはかなり印象が違います。

後ほど詳しく触れますが、この「低いスタンド+ワイドタイヤ」という組み合わせが、今回使ってみて感じた大きな特徴でした。

組み立ては初めてでも5分程度

商品は完成状態ではなく、自分で組み立てる必要があります。

とはいえ、組み立て自体はそれほど難しくありません。

私自身も今回が初めての組み立てでしたが、完成写真も確認しながら作業して5分程度で完成しました。

ある程度DIYの心得がある人なら、特に苦労する作業ではないでしょう。

私が今回組み立てに使用した工具は、以下のような一般的な工具です。

  • プラスドライバー
  • 13mmレンチ
  • ペンチまたはプライヤー

特殊な工具を用意する必要もなく、家庭に一般的な工具が揃っていれば組み立てられると思います。

組み立て後はフレームもしっかりしていて、2馬力船外機を載せる用途ではかなり余裕を感じました。

公式の組立動画がこちら⬇️

一般的な船外機スタンドとの最大の違いは「高さ」

今回のスタンドを使ううえで、一番分かりやすい特徴が高さです。

私がこれまで使用していたスタンドはL足まで対応できるタイプなので、今回のスタンドと並べると明らかに背が高くなっています。

実際に比較してみると、今回のS足専用スタンドの方が20cm弱低いです。

L足まで対応させようと思えば、その分だけ船外機を高い位置に取り付ける必要があります。

対してS足専用なら、L足を載せるための高さを確保する必要がありません。

そのため、S足の船外機を使うことだけを考えて、必要な高さに抑えることができます。

もちろんS足の船外機をL足対応スタンドに載せても何の問題もありません。

私自身もこれまでそうしてきましたし、、、

そのため「S足ならS足専用スタンドが絶対に必要」という話ではありません。

重要なのは、スタンドが20cm弱低くなることで、実際の使い勝手がどう変わるのかというところです。

S足専用スタンドを実際に使って感じたメリット

船外機を高い位置まで持ち上げなくていい

まず分かりやすかったのが、船外機をスタンドへ載せるときです。

船外機スタンドはトランサムボードの位置まで船外機を持ち上げて、クランプを掛ける必要があります。

当然、スタンドが高ければ高いほど船外機も高い位置まで持ち上げなければいけません。

S足専用スタンドなら取り付け位置そのものが低いため、普段使っているL足対応スタンドより低い位置で船外機を掛けられます。

今回使用した2馬力クラスなら一人でも十分扱える重量ですが、それでも毎回の載せ降ろしを考えると低い方が楽です。

また、このスタンドは4スト8馬力以下まで対応しています。

船外機が重くなればなるほど、高いところまで持ち上げなくて済むメリットは大きくなってくるでしょう。

バケツを使ったフラッシングがかなりやりやすい

個人的にS足専用の低さが一番便利だと感じたのが、バケツを使ったフラッシングです。

水冷船外機を海で使用した後は、冷却経路に残った塩分を落とすために真水でフラッシングします。

小型船外機ではロアケースを水の入ったバケツなどに浸けてエンジンを始動する方法がありますが、ここでスタンドの高さが問題になります。

普段使っているL足対応スタンドでは船外機そのものが高い位置にあるため、当然ギヤケースの位置も高くなります。

そのため、使用するバケツによっては高さが足りず、バケツ自体を台の上に載せて嵩上げしなければなりません。

これがS足専用スタンドでは船外機自体が20cm弱低い位置にあります。

そのため、これまでなら嵩上げが必要だったバケツでも、そのままロアケースを水に浸けやすくなりました。

実際に使ってみると、この差はかなり便利です。

フラッシングは海で船外機を使うたびに行うことなので、一回一回の作業は小さな違いでも、毎回バケツの下に台を用意する必要がなくなるだけで手間が減ります。

また、必要以上に背の高い容器を用意する必要がないため、水を入れたり捨てたりする作業もしやすくなります。

「低いからメンテナンスしやすい」というより、「低いから洗浄・フラッシングしやすい」というのが、実際に使ってみて感じたS足専用スタンドの大きなメリットです。

釣行後の船外機洗浄にも使いやすい

フラッシングだけでなく、釣行後に船外機を水洗いするときにも便利です。

俺の場合、海で使用した船外機は帰宅後に塩分を落とすため水洗いしています。

スタンドに載せたままロアケースをバケツへ入れてフラッシングし、そのまま外装などを水洗いできます。

特に海で頻繁に船外機を使う人にとって、船外機スタンドは単なる「保管するための台」ではありません。

釣行後の洗浄や点検をするための作業場所にもなります。

そう考えると、S足船外機に合わせて低く作られていることにはしっかり意味があると感じました。

低い位置に船外機があるので取り回しがいい

もう一つ感じたのが、船外機を載せた状態での取り回しです。

今回のスタンドはS足専用なので、船外機そのものが一般的なL足対応スタンドより低い位置に載ります。

実際に船外機を載せて移動させてみると、重心が低く全体がコンパクトにまとまっている感覚があります。

特にスタンドを傾けてタイヤで移動させたり、向きを変えたりするときには扱いやすさを感じました。

もちろん使用する船外機の重量や路面によっても印象は変わると思いますが、今回使用したホンダとトーハツ2馬力船外機との組み合わせでは取り回しはかなり良好でした。

幅広タイヤで移動しやすい

この商品そのものの大きな特徴が、かなり太いタイヤです。

タイヤは直径20cm、幅7.6cmのPUフォームホイール。

一般的な船外機スタンドでよく見る細いタイヤと比べると、見た目からしてかなりワイドです。

平坦なコンクリートの上だけで使うなら細いタイヤでもそれほど困らないと思いますが、船外機スタンドを外へ持ち出すとなると話が変わってきます。

駐車場や釣り場周辺では、必ずしも綺麗に舗装された場所だけを通るとは限りません。

砂利や土などを移動することもあります。

そういった場所では、このワイドタイヤが活きてきます。

今回使ってみて感じたのは、HANTのS足専用スタンドは自宅に置きっぱなしにするスタンドというより、現場まで持って行って使う人との相性が特に良いということです。

特に「現場でスタンドを使う人」と相性がいい

実際に一通り使ってみて、今回のスタンドについて最も強く感じたのがここです。

このスタンドはかなり「現場向き」だと思います。

自宅の決まった場所に置いて船外機を保管するだけなら、スタンドを頻繁に動かす必要はありません。

しかし、車にスタンドを積んで釣り場まで持って行き、現地でも船外機の載せ降ろしや運搬に使う人なら、

  • S足専用で背が低い
  • 船外機を高く持ち上げなくていい
  • 船外機を載せても取り回しやすい
  • ワイドタイヤを装備している
  • 使わないときは折り畳める

といった今回のスタンドの特徴をまとめて活かすことができます。

特にゴムボートやミニボートでは、車から水辺まで船外機を運ぶ場面があります。

そういった使い方まで考えると、単なる「船外機を保管するためのスタンド」ではなく、船外機を現場で運用するためのスタンドとしてかなり使いやすいと感じました。

S足専用スタンドのデメリット・気になったところ

ここまでメリットを紹介しましたが、実際に使ってみて「S足専用だから何でも優れている」というわけではないとも感じました。

用途によっては、これまで使っていた背の高いL足対応スタンドの方が使いやすい場面もあります。

自宅でメンテナンスするなら高いスタンドの方が作業しやすい

今回かなり分かりやすく感じたデメリットが、メンテナンス時の作業姿勢です。

S足専用スタンドは船外機の位置が低くなるため、エンジン上部を触ろうとすると、その分だけ自分も低い姿勢を取ることになります。

例えば、

  • エンジンオイル交換
  • スパークプラグの点検・交換
  • エンジン上部の点検
  • とくにギヤケース周りなど下部の整備

などを行う場合です。

こうした作業では、個人的には普段使っている背の高いL足対応スタンドの方が作業しやすいと感じました。

船外機の位置が高いので、腰を大きく曲げたりしゃがみ込んだりせず作業できるからです。

つまり、「スタンドが低い=メンテナンスしやすい」ではありません。

むしろ自宅の作業場にスタンドを置きっぱなしにして、そこで保管とメンテナンスだけをするのであれば、背の高いスタンドの方が使いやすい人も多いと思います。

今回のS足専用スタンドは、メンテナンス時の作業高さよりも、載せ降ろし・フラッシング・運搬・取り回しといった部分に強みがあるスタンドだと感じました。

L足の船外機には対応できない

当然ですが、今回の商品はSシャフト専用です。

S足しか使わないのであれば問題ありませんが、L足船外機も所有している人や、将来的にL足へ買い替える可能性がある人は注意が必要です。

その点では、S足もL足も載せられる背の高いスタンドの方が汎用性は高くなります。

「今後もS足しか使わない」のか、「いろいろな船外機を一台のスタンドで使いたい」のかによって選ぶべきスタンドは変わってくるでしょう。

ホンダ2馬力を実際に載せてみた

今回は実際に普段使用しているホンダの2馬力船外機を載せて確認しました。

Sシャフトなので、当然ながらスタンドの高さとの相性は良好です。

船外機をトランサムボードへ掛けてクランプを締めれば、一般的な船外機スタンドと同じ感覚で固定できます。

2馬力クラスなのでスタンド側にはかなり余裕があり、保管・移動ともに問題なく使用できました。

そして普段使っているL足対応スタンドから載せ替えてみると、やはり船外機を持ち上げる高さの違いが分かりやすいです。

毎回ほんの少しの違いではありますが、船外機を車から降ろしてスタンドへ載せる、スタンドからボートへ載せ替える、といった作業を繰り返すことを考えると、この低さはメリットになります。

トーハツ2馬力でも使用可能

今回はホンダだけでなく、トーハツの2馬力船外機も実際に載せて確認しました。

こちらもSシャフトなので問題なく使用できました。

メーカー公称ではホンダやトーハツ以外にも、ヤマハ、スズキ、マーキュリーなどのSシャフト船外機に対応しています。

俺自身が今回実機で確認できたのはホンダ2馬力とトーハツ2馬力ですが、この2台については問題なく使用できています。

特に2馬力船外機はゴムボートや免許不要艇などで使われることが多く、車から船外機を降ろして現場まで運ぶ機会も多いので、今回のスタンドとの相性はかなり良いと思います。

S足専用とL足対応スタンド、結局どちらがおすすめ?

今回両方を使い比べてみて感じたのは、どちらか一方が完全に上というわけではありません。

「船外機スタンドをどこで、何のために使うのか」によって向いているタイプが変わります。

ハントS足専用スタンドがおすすめな人

  • S足の船外機を使用している
  • 船外機を頻繁に載せ降ろしする
  • バケツを使ってフラッシングする
  • 釣行後の洗浄を楽にしたい
  • 船外機を載せたままスタンドを移動させる
  • スタンドを車に積んで釣り場まで持って行く
  • 砂利や土など舗装されていない場所でも移動させたい
  • 使わないときはスタンドを折り畳んでおきたい

中でも今回使ってみて特におすすめしたいのは、自宅だけでなく釣り場などの現地でも船外機スタンドを使う人です。

低いことによる載せ降ろしのしやすさ、取り回しの良さ、ワイドタイヤ、折り畳み機構など、今回の商品の特徴を一番活かせる使い方だと思います。

一般的なL足対応スタンドの方が向いている人

  • スタンドは基本的に自宅から動かさない
  • 船外機の保管場所として使うことが中心
  • スタンド上でメンテナンスすることが多い
  • 低い姿勢での作業をなるべく避けたい
  • S足だけでなくL足船外機にも使いたい
  • 一台のスタンドをさまざまな船外機に使いたい

特に自宅に置きっぱなしにして、保管とメンテナンスにしか使わないのであれば、個人的には無理にS足専用へ変更する必要はないと思います。

実際、メンテナンスについては船外機が高い位置にある方が作業姿勢は楽でした。

フラッシング時のバケツの使いやすさを取るのか、整備時の作業高さを取るのか。この辺りも選ぶポイントになります。

実際に使って分かったHANT Sシャフト専用船外機スタンドの総評

今回、普段使っているL足対応の船外機スタンドと比較しながらHANTのSシャフト専用船外機スタンドを使ってみました。

最初は「S足も普通のスタンドに載せられるのだから、わざわざS足専用品にする必要があるのか?」という部分が気になっていました。

しかし実際に使ってみると、S足に必要な高さまでスタンドを低くすることには、しっかりメリットがありました。

特に良かったのが、

  • 船外機を高い位置まで持ち上げなくていい
  • 船外機を載せた状態で取り回しやすい
  • 低いバケツでもフラッシングしやすい
  • ワイドタイヤで移動させやすい
  • 折り畳んで車載できる

という部分です。

特にフラッシングと現場での運搬性については、S足専用の低さと今回の商品設計がかなり活きていると感じました。

一方で、スタンド上で船外機を整備するときには、背の高いL足対応スタンドの方が作業しやすい場面もあります。

そのため、個人的には今回のスタンドを「S足だから絶対こちらを選ぶべき」という商品ではなく、「現場での使いやすさを重視するS足ユーザーに特に向いているスタンド」と評価しています。

自宅の作業場に置きっぱなしでメンテナンス中心に使うなら、従来型の背の高いスタンドにも十分メリットがあります。

逆に、車に積んで現地へ持って行く、船外機を頻繁に載せ降ろしする、スタンドごと船外機を移動させる、帰宅後にバケツでフラッシングする。

こうした使い方をするのであれば、今回のSシャフト専用スタンドはかなり使い勝手の良い選択肢だと思います。

2馬力をはじめとしたSシャフト船外機用のスタンドを探している方は、自分が「自宅でのメンテナンス」を重視するのか、それとも「運搬・載せ降ろし・洗浄」を重視するのかを考えて選んでみてください。

動画版がこちら⬇️
https://youtu.be/b0ZF8or4nn4