【HVACウェア徹底レビュー】真夏の釣りで使って分かった。国産メーカーの本気を感じた次世代空調ウェア

役立つ情報

毎年のように最高気温を更新する日本の夏。

近年では35℃を超える猛暑日も珍しくなくなり、屋外で長時間活動する人にとって「暑さ対策」は快適性だけでなく、安全面でも非常に重要になっています。

特に私が趣味としているゴムボートフィッシングでは、海の上というエリア上であるがゆえ日陰が一切ありません。

照り返しの強い海面、直射日光、風が止まった瞬間の熱気。

このような環境では熱中症のリスクも高く、夏場は「いかに体温の上昇を抑えるか」が釣果以上に大切になる場面もあります。1人での釣行が多いソロ派には尚更のこと(複数人で行けよインキャ、というのは置いておいて、、、)。

これまでにも様々な空調ウェアや冷却グッズを試してきましたが、今回レビューするメイカーズ(MAKERZ)のHVACウェアは、これまで使ってきた製品とは少し考え方が違いました。

Amazon.co.jp: [メイカーズ] セット商品 HVACウェア Mサイズ 空調ウェア 静音遠心ファンと大型ペルチェのハイブリッド冷却、業界初の発火リスクを低減した半固体モバイルバッテリーを標準採用し、猛暑に熱中症対策で利用する商品だからこそ安全性を重視。袖・フード着脱可能で幅広いシーンに対応 : ファッション
Amazon.co.jp: セット商品 HVACウェア Mサイズ 空調ウェア 静音遠心ファンと大型ペルチェのハイブリッド冷却、業界初の発火リスクを低減した半固体モバイルバッテリーを標準採用し、猛暑に熱中症対策で利用する商品だからこそ安全性を...

単純に風量を強くする。

バッテリー容量を大きくする。

そういったスペック競争ではなく、「どうすれば効率よく身体を冷やせるのか」という設計思想そのものに非常に強いこだわりを感じた製品です。

今回は実際に真夏の海で使い込み、さらに開発者の方にも直接お話を伺う機会がありました。

この記事では実際に使用した経験と開発思想も交えながら、HVACウェアの特徴やメリット・デメリットを詳しくレビューしていきます。

HVACウェアとは?

まず最初に、「HVAC」という名前を初めて聞いた方も多いと思います。ちなみに読み方は「エイチバック」と呼びます。

HVACとは、

Heating(暖房)
Ventilation(換気)
Air Conditioning(空調)

の頭文字を取った言葉です。

空調にはエアコンの様なクーラー的なニュアンスも含まれてるそうな、、、つまり「冷やす」「温める」「空気を循環させる」という3つの機能を1つのウェアにまとめた、新しい発想の空調ウェアになります。

一般的なファン付きウェアは「風を送るだけ」のものがほとんどですが、HVACウェアはそこへペルチェ冷却を組み合わせたハイブリッド構造になっています。しかもこのペルチェは冷却と温熱の切り替えが可能との事。

夏は冷房として。

冬は暖房として。

一年を通して使えることを前提に設計されている点も大きな特徴です。

実際に手に取って最初に感じたこと

商品が届いて最初に感じたのは、

「思ったより本格的だな」

という印象でした。

届いた状態では完成品ではなく、

・アウター
・インナー
・ファン
・ペルチェユニット
・配線
・バッテリー

などが分かれています。

最初だけ組み立て作業が必要になりますが、説明書も非常に分かりやすく、メーカー公式の組み立て動画も用意されているため迷うことはありませんでした。

時間にすると約10分ほど。

一度組み立ててしまえば、その後は通常のウェアとして扱えるので、最初だけ少し時間が必要という程度です。

一般的な空調ウェアとの最大の違い

HVACウェア最大の特徴は、

「ファン」と「ペルチェ」を完全に役割分担させていることです。

一般的な空調ウェアでは、

・ファンだけ

という構成がほとんどです。

もちろん風を送るだけでも十分効果はあります。

しかし真夏の炎天下では、

「風がぬるい」

と感じる場面も少なくありません。

HVACウェアでは、

左右に配置された2つの静音遠心ファンが空気を循環させ、

さらに、

背中1か所

左右脇腹2か所

合計3か所に大型ペルチェプレートを配置。

身体そのものを直接冷却してくれます。

つまり、

風で汗を気化させる冷却

だけではなく、

身体そのものを冷やす冷却

も同時に行える仕組みになっています。

これが従来製品との最も大きな違いです。

「数字」ではなく「設計」で勝負しているメーカー

Screenshot

今回、開発者の方とも直接お話をする機会がありました。

その中で最も印象に残ったのが、

「スペック競争はしていません」

という考え方でした。

最近の空調ウェア市場では、

・風量〇〇L
・最大〇〇V
・バッテリー〇〇mAh

といった数字で性能を競う製品が増えています。

もちろん数字も重要です。

しかしメイカーズが目指したのはそこではありませんでした。

実際に使う人がどう感じるか。

どうすれば効率よく風が流れるのか。

どこを冷やせば一番体感温度が下がるのか。

そういった「設計そのもの」に徹底的に時間をかけて開発したそうです。

実際に使用してみても、その考え方は非常によく伝わってきました。

ファンの位置。

ペルチェの位置。

風の抜け方。

重量バランス。

どれも「よく考えられているな」と感じる部分が非常に多くありました。

遠心ファン採用で見た目もスマート

HVACウェアには遠心ファンが採用されています。

一般的な空調ウェアでは、着用すると服全体が大きく膨らみ、「風船」のようなシルエットになる製品も少なくありません。

しかしHVACウェアは風の流れを工夫した遠心ファンを採用しているため、不自然に膨らみにくく、見た目も非常にスマートです。

さらに驚いたのは、その静音性でした。

ファンとペルチェを同時に使用していても音は非常に静かで、周囲に迷惑をかけるようなレベルではありません。

釣りだけでなく、キャンプやアウトドア、屋外作業などでも使いやすいと感じました。

真夏の海で実際に使ってみた感想

カタログスペックだけでは、本当の使い心地は分かりません。

そこで今回は実際にHVACウェアを着用し、真夏の海でボートフィッシングを行いながら検証してきました。

当日は真夏らしい強い日差しが照りつける一日。

ボートの準備から片付けまで長時間着用し、「本当に快適なのか?」を自分自身で確かめています。

率直な感想を先に言うと、

「想像以上によく考えられたウェアだな」

というのが第一印象でした。

黒いウェアなのに暑くない。その理由に納得

商品を見ると、多くの人が最初に思うのが、

「黒って真夏は暑くない?」

という疑問だと思います。

私自身も最初はそう思っていました。

しかし実際に炎天下で一日着てみると、その印象は良い意味で裏切られました。

もちろん直射日光そのものは暑いです。

しかし、

「黒い服だから余計に暑い」

という感覚はほとんどありませんでした。

開発者の方にもこの点を質問したところ、

表面の黒い生地で紫外線をカットし、

裏側のシルバーコーティングで熱を反射する構造になっているとのこと。

イメージとしては、遮熱タイプの日傘と同じ考え方です。

実際に着てみるとその説明にも納得できました。

見た目だけで判断すると暑そうに感じますが、体感は全く違います。

これは実際に着てみないと分からないポイントでした。

ファンだけでも十分涼しい

今回一番驚いたのはここでした。

正直なところ、

「ペルチェがあるから涼しいんだろう」

と思っていました。

しかし実際に使ってみると、

ファンだけでも十分涼しい。

もちろんペルチェを使えばさらに快適になります。

しかし、普通に釣りをしている時間であれば、ファンだけでもかなり快適に過ごせました。

これは風量が特別強いからではありません。

実際にはファンの強さは一段階(ON/OFF)しかありません。

それでも十分涼しい理由は、

風が身体全体へしっかり流れるように設計されているからです。

開発者の方が「数字ではなく設計で勝負しています」と話していた意味が、実際に使って初めて理解できました。大風量の轟音ファンは必要ないのです。

ペルチェは「必要な時だけ」が一番使いやすい

もちろん、この商品の最大の特徴はペルチェです。

背中と左右脇腹。

合計3か所を直接冷却してくれます。

実際に使ってみると、

レベル1でも十分冷たさを感じました。

そのため、

私がおすすめしたい使い方は、

普段はファンだけ。

炎天下で準備するとき。

船外機を運ぶとき。

ボートを片付けるとき。

汗が一気に噴き出すタイミングだけペルチェをオンにする。

この使い方が一番実用的だと感じました。

冷たさも十分あり、バッテリーも節約できます。

ペルチェの位置が本当に絶妙だった

ペルチェは、

背中1か所

左右脇腹2か所

合計3か所に配置されています。

最初は、

「なぜこの位置なんだろう?」

と思っていました。

しかし実際に使ってみると、

この配置が本当によく考えられています。

特に脇腹部分。

ここが冷えるだけで体感温度がかなり変わります。

開発者の方からも、

「この位置はかなり時間をかけて検討しました」

という話を聞きました。

実際に使うと、その意味がよく分かります。

単純に数を増やしたのではなく、

一番効果を感じやすい位置へ配置されている印象でした。

バッテリー持ちは実際どれくらい?

今回、自分でも時間を計測して検証しました。

結果は以下の通りです。

使用方法実測時間
ペルチェ3ケ(レベル3)約1時間22分
ペルチェ3ケ(レベル1)約2時間6分
ペルチェ1ケ(レベル1)約4時間18分

また、

ペルチェを最大出力で使い切った時点でも、

ファン側のバッテリーは約80%残っていました。

つまり、

ファンよりもペルチェの方が圧倒的に電力を消費します。

長時間使うなら、この運用がおすすめ

私が実際に使っておすすめだと感じたのは、

・基本はファンだけ

・暑い時だけペルチェ

・ペルチェはレベル1中心

この使い方です。

さらに、

途中で左右のバッテリーを入れ替える方法もおすすめです。

ペルチェ側だけ先に減るため、

途中でファン側のバッテリーと交換すれば、両方を効率よく使い切ることができます。

また、

メーカー推奨の使い方ではありませんが、

ペルチェの配線を外し、

背中1か所だけを動かす方法では約4時間18分使用できました。

長時間釣りをする人にとっては、覚えておくと便利な使い方だと思います。

腰巻きライフジャケットとの相性は予想以上だった

釣り人として一番気になっていたのが、

ライフジャケットとの相性です。

一般的なファン付きウェアでは、

ライフジャケットを装着すると風が逃げたり、膨らみが邪魔になったりすることがあります。

しかしHVACウェアでは、その心配はほとんどありませんでした。

私が使用している腰巻きタイプのライフジャケットとは非常に相性が良く、

ライフジャケットで腰回りが適度に締まることで、

ウェア内の空気が下へ逃げにくくなります。

その結果、

首元や袖口へ風がしっかり流れ、体感的にはむしろ涼しさが増したように感じました。

これは実際に釣りで使ってみて初めて分かった、思わぬメリットでした。

半固体バッテリー採用。その安心感は想像以上だった

HVACウェアを使っていて、個人的に「これは良いな」と感じたポイントの一つが、付属しているバッテリーです。

近年、モバイルバッテリーに関する事故やニュースを目にする機会も増えています。

特に真夏の車内や炎天下では、高温環境になることも多く、「身体に装着する製品だからこそ安全性は重要」と考える人も多いのではないでしょうか。

HVACウェアには、一般的なリチウムイオンバッテリーではなく、10,000mAhの半固体バッテリーが2個付属しています。

開発者の方も「安全性には特にこだわった」と話されていました。

メーカー公式では、500℃のヒートガンによる加熱試験なども公開されており、過酷な環境下での安全性を重視した設計になっています。それにしても500℃は流石にやりすぎでは笑

もちろん、どのようなバッテリーでも正しい使い方は必要ですが、炎天下で長時間使用することの多い釣りやアウトドアでは、この安心感は非常に大きなメリットだと感じました。

Type-C採用でウェア以外にも使える

もう一つ便利だと思ったのが、USB Type-Cに対応していることです。

専用バッテリーというと、「その製品でしか使えない」というイメージがあります。

しかしHVACウェアのバッテリーは、USB Type-C対応なので、スマートフォンやアクションカメラなど、普段使っている機器の充電にも活用できます。

逆に、30W以上の出力に対応したモバイルバッテリーであれば、HVACウェアを動かすことも可能です。

つまり、

  • ウェア専用として使う
  • モバイルバッテリーとして使う

この両方を一台で兼ねられるのは嬉しいポイントです。しかも2台もある事。

「ウェアを使わない季節は収納したまま」ではなく、一年を通してバッテリーを活用できるため、無駄になりません。

夏だけじゃない。冬は暖房ウェアとして活躍

HVACウェアは、夏専用の製品ではありません。

ペルチェユニットは冷却だけでなく、温熱モードにも切り替えられます。

さらに、

  • 長袖
  • フード

も着脱式になっているため、冬は長袖・フードを装着し、温熱モードで使用できます。

また、冬場はファンを使用しないため、ファン用の開口部を閉じられるよう工夫されています。しかも夏仕様の時のファン開口部はしっかり外気を取り入れられるように内側にベルトがあるこだわりっぷり。さすが日本メーカーの丁寧な設計です。

季節によって使い方を変えられるので、まさに「オールシーズンウェア」と呼べる仕上がりでしょう。

一般的なファン付きウェアは夏が終われば出番も終わりですが、このHVACウェアなら一年を通して活躍してくれます。

約3万円は高い?実際に計算してみる

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Amazon価格は**31,880円(税込)**です。

最初に価格だけを見ると、「少し高いかな」と感じる人もいるかもしれません。

しかし、内容を一つずつ見ていくと印象は変わります。

まず付属している10,000mAhの半固体バッテリーは、単品でも1個約6,000円弱で販売されています。

つまり、

バッテリー2個だけで約12,000円相当になります。

これを差し引いて考えると、

  • 大型ペルチェ3基
  • 遠心ファン2基
  • インナー・アウター
  • 配線一式
  • 専用コントローラー

これらを含めたウェア本体部分は、実質2万円弱という見方もできます。

もちろん単純に引き算できるものではありませんが、「バッテリーも含めたフルセット価格」であることを考えると、価格設定には納得感がありました。

実際に使って感じたメリット

ここまで使ってみて、特に良いと感じたポイントをまとめます。

① ファンだけでも十分に涼しい

風量を無理に上げるのではなく、風の通り道がよく考えられているため、ファンだけでも快適です。

② ペルチェの配置が絶妙

背中と脇腹という配置が非常によく、レベル1でもしっかり冷却効果を感じられました。

③ 静音性が高い

ファンの音が非常に静かで、釣りやアウトドアでも気になりません。

④ 重量バランスが良い

左右対称にバッテリーを配置しているため、長時間着ていても偏りを感じにくく、キャストや移動の邪魔にもなりません。

⑤ 腰巻きライフジャケットとの相性が良い

釣り人にとっては、この点も大きなメリットです。

腰巻きライフジャケットと組み合わせることで、風の流れがさらに良くなるという予想外の発見もありました。

⑥ 半固体バッテリーの安心感

真夏に身体へ装着する製品だからこそ、安全性への配慮は大きな安心材料になります。

気になった点

もちろん、完璧な製品というわけではありません。

実際に使って気になった点もありました。

最初だけ組み立てが必要

届いた状態では完成品ではないため、最初に組み立て作業があります。

一度組み立ててしまえば問題ありませんが、開封してすぐ使えるわけではありません。

縫製に少し甘い部分があった

細かく見ると、糸のほつれが数か所見られました。

機能面には全く影響ありませんでしたが、価格帯を考えると気になる人もいるかもしれません。

ただし、この点についてはメーカーにも直接お伝えしており、すでに改善へ向けた対応を進めているとのことでした。

ユーザーの声をきちんと受け止め、製品改良につなげようとする姿勢には好感が持てました。

HVACウェアはこんな人におすすめ

実際に使ってみて、特におすすめしたいのは次のような方です。

  • 真夏でも釣りを楽しみたい人
  • ゴムボートやミニボートで長時間活動する人
  • キャンプやアウトドアが好きな人
  • 屋外で仕事をする機会が多い人
  • 安全性にもこだわって製品を選びたい人
  • 夏だけでなく冬も使えるウェアを探している人

逆に、「短時間しか屋外に出ない」「真夏はほとんど活動しない」という方には、ここまで高機能なモデルでなくても十分かもしれません。

まとめ|数字ではなく「設計」で勝負する、日本メーカーらしい一着

HVACウェアを実際に使い、さらに開発者の方のお話も伺って感じたのは、「数字ではなく設計で勝負している製品」だということです。

風量やバッテリー容量といったスペックだけを追い求めるのではなく、

  • 風の流れ
  • ペルチェの配置
  • 重量バランス
  • 静音性
  • 安全性
  • 一年を通して使える設計

こうした細かな積み重ねが、実際の使い心地につながっていることを強く感じました。

使い始めた瞬間よりも、むしろ数日使い込むほどに「この部分もよく考えられているな」と気付く場面が増えていく、そんなウェアです。

真夏の釣りやアウトドアを少しでも快適にしたい方、安全性にも配慮した高品質な空調ウェアを探している方には、十分検討する価値のある一着だと思います。

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動画でも詳しくレビューしています

この記事では伝えきれない実際の動作音や、真夏の海で使用した様子、バッテリーの実測検証などはYouTube動画でも詳しく紹介しています。

写真や映像で使用感を確認したい方は、ぜひ動画もあわせてご覧ください。